街に子供たちを連れて入った。

 

それと同時に召集がかけられた。

範囲を言い渡し、俺は執務室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

sorrow serenade2(カカシs)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はたけ カカシ。ただいま参りました。」

 

「うむ。」

 

 

 

 

老人はキセルをふかしながら、目だけをこっちに向けた。

 

 

 

「カカシ、お主の班は今日は街での任務だったのぉ。」

 

「はい、それが何か?」

 

「・・・・・ナルトを救ってやってくれんか?」

 

言葉を理解することが出来なかった。

ナルトを救う?

何から?

ってか・・・・は?

 

 

 

「ナルトは昔、里の者から暴行を受けてな。泣かなくなってしまったんじゃ。

泣かぬだけならまだよい。人を信用しないのじゃよ。」

 

 

 

「あの・・・・お言葉ですが、忍者になるのであれば相当都合がよろしいのでは?」

 

 

「忍者であればな。」

 

 

 

顎においてあった手で、顔を覆った。

 

 

「忍びとして活動するときならよい。しかし、普通に里にいるときが問題なんじゃ。

今も毎日のように、暴行を受けておる。終いには血を吐くことだってある。」

 

 

「そんなにご存じなら、ご自分で止めになられた方がよろしいのでは?」

 

毎日其処の水晶で見ているのなら、自分で助ければ良いじゃないか。

まあ、俺の部下だし面倒を見るのは当然だけど・・・・・・。

 

 

「ナルトが、言わんのじゃよ。どうしたと聞いても転んだとしか言わんのじゃ。

無理に聞き出す事も出来るが、したくないのじゃ。あの子が信用してくれる内は・・・・。

近くで見ているカカシ、お主に頼みたいんじゃ。頼む、この通りだ。」

 

 

 

「ちょ!火影様!!頭を上げて下さい。」

 

 

里の最高責任者が、易々と頭を下げるなんて事はしない。

それに、してもいけない。

頭を下げるのは、ヤバイくらいに切羽詰まった時だけだ。

ナルトがそんなに危ない状態なのか?

いつも五月蠅いくらいに騒いでるようにしか見えないが?

でも、火影様に頭を下げられたからには断るわけには行かない。

 

 

 

「分かりました。お引き受け致します。」

 

 

 

「そうか!やってくれるか。ナルトを・・・・頼む。」

 

「御意。」

 

 

 

おもむろに、水晶に手をかざした。

ほぼ同時に、何か見えてきた。

情景からして、街のようだ。

 

 

「カカシ、よく見るんじゃ。」

 

 

その言葉に、数歩近づいて水晶をのぞき込んだ。

 

「っ!」

驚いた、というより呆然とした。

大の大人が、ナルトを囲んで暴行を働いていた。

ナルトは、呻き声も上げず黙ってそれに耐えていた。

 

「火影様!!貴方はこんな事を毎日見逃しているのですか!!」

 

「そうじゃ、10年間ずっと。」

                                       

                               ひどく辛そうに、ぼそりと言った。

                               そして、もう一度「ナルトを救ってやってくれ。」

と呟いた。

 

 

 

俺は、気がつくと外に飛び出していた。

自慢だった足の速さも、いつもより何十倍も遅く感じる。

 

くそ!もっと速く!

 

体に鞭うって、急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

付いたとき、ナルトは裏路地にいた。

体には酷いとしか言えない傷が多くあった。

その中でも足が酷く

左足は完全に折られていた。

右足は、腫れが酷く罅が入っている事が伺える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナルト!!」

 

側によってみると、一瞬だけ顔を上げたが

すぐに気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナルトをこんな目に遭わせた奴らを殺してやろうかと思ったが、

ナルトの手当の方が先だ。

 

俺の家へ連れていった。

サスケやサクラには影分身を送って、任務終了を言い渡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

服を脱がせてはっとした。

ナルトの体が、あまりにも細いのだ。

ガリガリとまでは行かないが、ほかの子と比べて10sは少ないだろう。

ラーメンばかり食べているから、とかそんなレヴェルじゃない。

明らかに食事を取っていない体だ。

 

 

 

 

 

なぜか泣きそうになった。

けれど、我慢して治療を行った。

 

 

 

 

治療して行く傍から傷口は塞がっていった。

足には添え木をしてやり固定した。

一通り治療を終えてベッドに寝かせた。

 

いつ発熱しても良いように、側にいたがなかなか熱を出さなかった。

 

 

 

 

四時間後、ナルトは目を覚ました。

 

 

 

「ナ〜ルト、目、覚めた?」

 

 

「カカシ・・・・先生?・・・・・」

 

 

 

焦点の定まらない目で俺を見て呟いた。

脳に障害なし。

まずは一安心。

 

 

「ナルト、もう少し寝てなさい。今から発熱すると思うから。」

 

「・・・・発熱?」

 

 

分かってないのか、と思ったとき

歯を食いしばって起きあがろうとしていた。

 

 

「コ〜ラ、寝てなさいって言ったろ?足折れてるんだから、無茶すんじゃないよ。」

 

「・・・・・帰んなきゃ。」

 

そう呟いたときには、もうベッドから立ち上がっていた。

痛いだろうに、どうしてこんなにも離れていこうとするんだ。

 

「ナルト!?」

とっさに腕を掴もうとしたが

 

「先生・・・治療、ありがとうってば。」

 

「!!・・・どうして、俺が治療したって分かったの?」

 

 

ナルトは、医療に詳しくない。

それに、これくらいのことは病院でも出来る。

病院に連れていって治療した後ここに運んできたことに対しての礼かも知れなかった。

けど、ナルトの言葉を聞いてやっぱり俺が治療したことに対する礼だと分かった。

 

「先生、俺の中になにが入ってるか知ってるよね?病院なんて行ったら、俺は殺されてるってばよ?」

 

 

思わず息をのんだ。

殺される場所をこの年で分かっているのだ。

病院にもかかることが出来ない。

里人の反応だって知ってる。

この子は、いったい何を糧に生きているのか

俺には理解出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

_____言い訳____

 

カカシ先生ヴァージョンです。

ナルトくんのされていることを初めて知りました。

まだ、普通なカカシ先生。

これからが、楽しみです。

ムフフフフフフフフフ。

 

 

 

2005/1/14