どうやっても流すことの出来なかった涙を

私は、流させてあげることが出来るだろうか?






























「ナルト、あんた泣かないね。」

が頬杖をついてナルトを見ながら、ボソリと呟いた。
「んぁ?姉貴なんか言った?」


棒アイスを口に含みながら、の方を振り返った。






「うん、あんた、泣かなくなったなぁと思って。」

「何?そんなこと?」




「そんな事とは何よ。姉ちゃんは心配なんですぅ。」

寝っ転ろがりながら、天井を仰いでみれば、ナルトが上から覗き込んできた。










「大丈夫だって。それに、忍は感情を出さないほうが良いじゃん。」


「そうだけど、ナルトって最後に泣いたの、アカデミーに上がる前ジャン。」






一回口にすれば、本当に心配になってくる。
いくら気丈に振舞っていても、まだ13の子供なのだ。
それなのに、暗部に所属して、(愚痴は溢すけど)感情を押し殺して、大人と共に任務をこなす。
人を殺す事に、こんなにも慣れてしまっている。
同い年の子供達に混ざって下忍の任務をこなしてくれている方が、姉であるは嬉しかった。








「はぁ・・・・・・・姉ちゃん、大丈夫だから。心配してくれんのは、ほんとーーーーーーに嬉しいよ?
 弟として、姉ちゃんに心配させたくないとも思うけど、仕事だからしょうがないじゃん。ね?」


コーヒーを渡しながら、幼子を諭すように言えば、眉間に皺を寄せながら頷いた。








「それを言うなら、俺だって心配だよ?クノ一の中でも、特に多く出張んなきゃいけないジャン。
 俺と違って、傷の治りが遅いんだから、怪我したらって考えると嫌だしさ。・・・色の任務とか入れて欲しくないし。」







どこか拗ねた様に、そっぽを向いて言えば、その顔は真っ赤に染まっていた。




「ああん、ナルトッたら可愛いいvvvvv」






抱きしめながら、クスクスと笑っていると、




「あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」




けたたましい叫び声が聞こえてきた。




「「うっさいぞ!バカカシ!!!!」」






滅多にない一緒に居られる時間とスキンシップを邪魔されて、二人は一緒に突っ込んだ。








「だって、だけずるいじゃない!ナルトもに抱きつかれても、全然嫌がんないし!!」


「「姉弟なんだから、当然だろ。」」


「二人してハモらなくても・・・・・。」




どこから引っ張り出して来るんだか、とぐろを背負って膝を抱えてしまった。




「あ〜はいはい、ウザイからやめろ。」

「用件は?聞いてあげるから、早く言いなさい。」




なんとなく、きつい言い方だがいつもの事なので、気にしなかった。







「えっと、火影様が、二人に用事があるから、すぐに来るようにって。ナルトは素のままでOK だってさ。」


「はぁ?何でだよ?」



「火影様に言って頂戴よ。俺、これから任務だから。じゃ!!」










嵐のようにやってきて、嵐のように去っていった、迷惑男【はたけ カカシ】
姉弟、水入らずをぶち壊したいだけぶち壊して、この報いはどうしてくれようか、と不穏なチャクラを
身体から惜しみなく出して、不適に笑っていた。










「しょうがない、行くか。」

「そうね、じい様に問い詰めるとでもしますか。」


















ついた時には、下忍たちも集められていたみたいで、がやがやと声が聞こえた。














「うむ、皆集まったようじゃな。」










煙管をふかしながら、三代目が奥の部屋から出てきた。






「あの、火影様。ナルトがまだ来ていませんが。」



「あやつは良い。それより、話を始めるから静かにせぇ。」









三代目は皆を黙らせて、淡々と話を進めていった。
























































































「・・・・というわけで、お主等をしばらく別の上忍に預ける。」





「あの・・・・。火影様、そんなに大切なことをナルトを抜いて話してもいいのですか?」


「ほっほっほ、案ずるでない。・・・・・・、ナルト、降りてきなさい。」



















言われて、二人は三代目の前に現れ、膝を折って片手を付いた。




「うずまき 、ナルト、只今参りました。話は上で聞かせていただきましたが・・・・・・
 まさか・・・・とは思いますが、私達が・・・・・。」



「そうじゃ、頼んだぞ。」



三代目がそう言うと、とナルトはため息をついて立ち上がった。


「じい様、あたしまだ休暇の途中なんだけど?」

「俺、明日から雪の国の任務じゃなかったっけ?」



「そう硬いことを申すな。の休暇は、これが終わったら倍の日数をやろう。
 ナルト、新しく入ったコレ。いらんかの?」



懐から取り出したのは、世界に数本しか出回っていないとされる、限定禁術の巻物。
目を怪しく光らせて、どうじゃ?と聞いてくる。

「ああ!!それ!・・・・・グ・・・・しょうがない、やってやるよ。」

「ナルトがやるってンなら、あたしもやるわ。」










「「ちょっと待った〜〜〜〜〜!!!!!」」


イノとサクラが勢い良くストップを掛けた。





「なんで、ナルトが上から出てくんのよ!」

「てか、性格も違ってるわよ!」





とナルトは、顔を見合わせて肩をすくめた。




「あ〜っと、じゃぁ、ハジメマシテ、俺が「うずまき ナルト」です。」



「どういうことだ?」




サスケが、目を細めて訝しげに見てきた。




「あ〜〜!君、イタチJrでしょう?!そっくり!!!」




が大声で割り込んできた。


「姉ちゃん、ちょっと黙っててくれな?」


ナルトが呆れたように言えば、頷いて少し下がった。


「あ〜、サスケ。言いたいことは分かるけど、ちょっと待ってろ。俺の自己紹介がすんでからな。」



そう言うと、一歩前に出て名前を名乗った。



「はじめまして、うずまきナルトです。暗部零班隊長兼上忍兼下忍をやっている。下忍になったのは、お前等の護衛と
 じいちゃんからの頼みで、友達を作れって事でやってる。ドベを演じるのは、自分のため。
 俺が強いって知られたら、殺されるんだよね。ヒヒ爺どもから。その理由は、上忍になったら、嫌でも教えられるから、
 そこまで駆け上がれ。今教えることは出来ない。」



ここまで一気に言うと、と交代した。



「はじめまして、ナルトの姉のです。所属は、上忍と暗部です!あ、ナルトとは別の班で隊長やってるよv
 年は18歳。それと、皆の先生とは知り合いだから、たまに秘密も教えてあげるねvv
 ついでに、イタチJrの言いたいことに答えてあげる。
 え〜っと、イタチとはアカデミー時代の同級生だったのよ。下忍時代も一緒だったんだ。
 結構仲良かったんだけど、あいつ、仲間殺して出て行きやがった。・・・・あたしまで殺そうとするし。」




ここまでの内容を頭に入れておけるだろうか?
一言も漏らすまいと聞いていたが、少々聞き逃してしまったところもあった。








「じゃあ、明日から、あたし達が稽古つけるから、AM10:00にアカデミーの前に集合。
 ナルトはドベをかぶって行くから宜しくvいつも通り、クナイとかそんなのを持ってきてね。
 明日、君たちは見学だから。それじゃぁ、暫くの間宜しく〜。解散。」







二人は、質問攻めされる前にさっさとズラかったため、その矛先は三代目に向いた。










































AM
09:45
アカデミー前。


「よし!皆揃ったわね。今から演習場に行くから、遅れない様にね。
 ナルト、あんたは最後。・・・そうね・・・・8分のハンデでいいかな?」


「分かった。」


「それと、君たち〜、ナルトに抜かれたら手裏剣の的になってもらうから、覚悟しててねvv」







その言葉に下忍全員が青くなったのは言うまでもない。




(
((((((((((絶対、抜かせねぇ(ない))))))))))))





「よ〜い、ドン!!!!」




の掛け声と同時に、下忍たちは見えなくなるところまで走って行った。



「あら?案外早いのね。」

「姉ちゃんの脅しが恐かったんじゃないの?」

「心外だわ〜。ちょっと元気の元をあげただけなのにvv」



にっこりとさわやかスマイルをかまされた。









この笑顔の裏にどれほど恐ろしいものが隠れているかは、ナルトが一番良く知っている。
いつも稽古をつけてもらった時は、この笑顔がかまされる。
そのときをスイッチに、は鬼のように厳しくなった。







・・・・ちょっと待て!
今日の相手って、あいつらじゃなくて、俺じゃなぇか!!






ナルトは、その場を逃げ出したい衝動に駆られたが
そんな事をすれば、後の報復が恐いので、出来なかった。












   home            next

_________________________________




スレナルの連載始めました!!
コレから、出来るだけ長くお付き合い下さい。







2005/2/21