「サンジ君、呼んできて。甲板でゾロと寝てるはずだから。」

「あ〜い、んナミっすわん」










妹 1














サンジは軽やかな足取りで、甲板へ向かった。

































「お?いたいた。」




トントンと軽快な音を立てて階段を上っていく。
そこに居たのは、【】と呼ばれる女の子。
長い金色の髪を床に流して、気持ちよさそうに寝入っていた。





・・・起きろ。」




軽く揺すれば、ふわふわの睫毛が微かに揺れオッドアイが顔を覗かせる。




「んにゃ?・・・・・サンジ兄ちゃん?」

「おう、おはよう。ナミさんが呼んでんぞ?」

「ん、今行く。」


ムクっと起き上がって軽く伸びをする。
一つ欠伸をすると、首を傾げた。


















「兄ちゃん、ゾロ兄ちゃんは?」

「ゾロ?俺が来たときはお前だけだったぞ?」

「・・ふ〜ん・・・・。」





キョロキョロと周りを見回していると
ゾロが船室から刀を持ってきていた。





「お?起きたか。」

「うん・・・・あれ?それあたしの刀?」























ゾロが持っているのは、の愛刀。
妖刀と呼ばれているものの一種で、今のところとゾロにしか扱える者はいない。
ゾロが三大鬼鉄を手に入れたとき同様、も又、刀を放って腕の上を滑らせたのだった。
そこで何かの波長が重なり、の刀とゾロの刀は共鳴しあうようになった。
扱う刀の波長が合えば、使用者の波長も合うわけで自分のモノのように扱うことが出来る。

























「あぁ、お前型が変わっただろ?そん時に柄が軋んでたから調節しておいた。後から試し振りしてみろよ。」


「うん!ありがとゾロ兄ちゃん!!」








大声で礼を言い、ナミの方へ走っていった。
苦笑を溢して後ろ姿を見送った。




サンジが階段を下りてゾロの隣に立った。
タバコを差し出せばゾロがそれを受け取って、火をつけ煙を肺へと流す。





「・・・・・明るくなったよなぁ。」
「・・あぁ・・・・前とは比べモンになんねぇ。」









そう言えば、どこか懐かしむように紫煙を吐き出した。




































「ナミ姉、呼んだ?」

ヒョコっと顔を出せば、眼鏡を掛けたナミがチョイチョイと手招きをした。
その手に釣られるようにパタパタと近づいた。




、これなんだけど・・・・。」

手には透明な液体が二種類。
徐に受け取ると、軽く振って変化を確かめた。


「・・・どこで手に入れたの?珍しい種類の薬品だね。
 こんな劇薬、害虫駆除にしては危ないんじゃないかな?」








手袋を嵌め液体をスポイトで吸い上げパレットへ移す。
一滴ずつ混ぜて、変化が生じればそこで手を止める。








「う〜ん、錆落としには使えるね。ただ、肌に掛かると火傷しちゃうなぁ。」

「やっぱりあんたは賢いわ〜♡」


頭を撫でて褒める。
それが嬉しいのか、へにゃっと顔を崩す。







「じゃ、もう行くね?ゾロ兄ちゃんに手合わせしてもらうんだ。」

「怪我しないようにしなさい?」

「うん!」




























 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「ゾロ兄ちゃん!!手合わせして〜〜〜〜!!!!」



ぶんぶんと手を振りながら声をかける。
もう片手には、さっき調節したばかりの刀が握られていた。
さっそくかと和銅一文字に手を掛けた。



















「兄ちゃん、本気でやっていい?」
「本気でやんなきゃ戦闘のとき使えねぇだろ?」


 

 

 

 

 

 

 

 

 






ニカっと笑って、髪を縛り鞘を腰に刺した。
ゾロも身構え間合いを取る。
ウミネコが飛び立つと同時に二人は抜刀した。







キィン!!





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






金属がぶつかり合う高い音がして、ギリギリと押し合う。



「あいッかわらずの馬鹿力!」

「おめぇがいえるか・・・・よ!」







後ろに飛び跳ねて、刀を引いた。






















それから30分程して、刀が宙を舞った。






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






「勝負有り。」


「くっやしいいいいいいい!!」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



ゾロがの喉元に切っ先を突きつけて、勝負は付いた。
地団駄を踏んで悔しがるだが、ゾロにこれだけの汗を掻かせる事の出来る相手など早々いない。
それを考えれば悔しさも半減する。






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





「どうだ?まだブレるか?」

「ううん、全然。それに、前より握りやすい!」



もう一度握りなおして、構えてみる。

チャキっと気持ちの良い音がして太陽の日差しにキラリと光る。




それからゾロに型の繋ぎ方などを教えてもらっていたが、


 

 

 

 

 

 

 




「危ねぇ〜〜〜〜〜!!いてくれ〜〜〜〜〜〜!!!!」


 

 

 

 

 

 

 

 




と凄まじい大声によって中断された。






振り返ってみれば、丁度ルフィーがターザンごっこをしていて
勢いあまっての方目掛けて突っ込んできたのだ。








で!?きゃああ・・・・・」




































ボチャン。





























逃げる暇すら与えてはくれなかった。
振り向けば、直ぐそこにルフィーが居たのだ。
そのまま突っ込まれて、は海と仲良しこよし。
ブクブクと気泡が浮かんできた。

















「「!!」」










サンジまでもが夕食の仕込みを放り投げて手すり越しに叫んだ。
ゾロなんて気が気じゃない。
今まで手合わせをして、体力はほとんどを使い果たしている。
さっきの型の繋ぎ方では足がふらついてすらいたのだ。


















「ぷは!!」



























ザバっと海が盛り上がり、金の髪を鬱陶しそうにかき上げながら海面へ顔を出した。
それを見てホッとしたのもつかの間。
















「じょりょじぃ〜〜〜だぶげぺ〜〜〜〜。」(ゾロ兄〜〜〜〜助けて〜〜〜〜。)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本格的に沈んでしまった。

ゾロは慌てて飛び込んでの所へ急いだ。
サンジは船を止めさせた。


















こんな騒ぎを起こした張本人のルフィーは、ナミからこっ酷く青空説教会を受けていた。
それとウソップもそれに関わっていたことが判明し、二人してナミのクリマタクトで散々殴られて顔の形が変わっていた。






































「オイ!サンジ!!頼む!!」



ゾロが海から上がってきて、梯子の下で叫んだ。
片手にを持ったままでは、流石に上がることは出来ない。




サンジがチョッパーに手伝ってもらいながら、をキッチンへ運んだ。





























































目を開けると、見たことのある天井が見えた。
横を見ればチョッパーが脈を図っている。








「あ!、大丈夫か?」

「・・・・・・うん?」









の声にクルー全員が近づいてきた。










、大丈夫?どこも痛くない?」

「大丈夫か?」

「判るか?」






ナミ、ゾロ、サンジの順で声をかける。













「うん、へーき。」



身体を起こすと、ルフィーとウソップが土下座をしていた。








「「ずびばぜんでびだ!!」」(すみませんでした!!)









顔を見れば、目の周りに痣があったり、両頬が腫れてたり
一言で言えば、ボコボコだ。
その顔から、ナミだけでなくサンジやゾロからも相当殴られた様子。
発音すらも可笑しくなっている。

それがツボったらしく、声を出して笑った。




「あははは!」





笑いながらスッと立って、ルフィー達の前にしゃがんだ。
















「あ!は!は!は!は!は!は!はぁ!!」













声を出して笑ってはいるが、明らかにドスが効いている。
しかも、目が笑っていない。
どっかの不良グループの頭が、笑いながらガン飛ばしをしている時の様だ。

それを見て二人は真っ青になり、冷や汗をタラタラと流した。








「よぉ・・・・ルフィーさん、ウソップさんよぉ・・・・・・テメェら、ザケてんじゃねぇぞ・・・あぁ、固羅。」














口調が今までと全く違う。
ナミ達四人は、安全な場所へと避難して行方を見守った。

























「なぁ・・・テメェら、俺になんか恨みあんのか?」







「「めめめめ・・・滅相も御座いません!!」」

















いつもは、ウソップ兄ちゃんやルフィー兄ちゃんっと呼んでいるが
キレると【さん】をつけるようになる。
しかも性格までも変わってしまうのだ。
育った環境もあるが、この船に乗ってからそれが益々激しくなったようにも思える。


















「覚悟しろよ・・・。」






















にっこりと悪魔の微笑みがの顔に浮かんだ。
それを見てしまったルフィー達二人は、お互いに抱き合って
ガタガタと震えながら、断末魔を発した。
















































「あ〜〜〜〜!スッキリした〜!」






これでもか!というような眩しい笑顔を振りまきながら
キッチンを去っていった。
ルフィーとウソップを残して、皆の後を追った。



















二人は・・・・・・・





皆様のご想像にお任せします。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





この船は、今日も穏やかです。











home
  next

_____________________________________







はい!ワンピの初夢です!!
さん!すみません!!
思いっきり私の趣味で強くしました!
でも、書いててホンット楽しいです。
これから、ワンピ夢も宜しくお願いします。



2005/03/04