一人になりたくて、任務の後、森の中をブラブラしてた。

 

 

 

 

 

 

I love yuo

 

 

 

 

 

 

 

 

今日もいつも通り、任務があって、いつも通り先生が遅刻して、

いつも通り、サスケと喧嘩して、いつも通り、

 

化け物って言われた。

 

 

 

 

 

「九尾の餓鬼」俺を表す言葉。

言われて嬉しくないのは当然だけど、言われるのも当然。

 

 

 

声を出して泣きたいけど、小さい頃に声を出さないで泣くようになってから、

泣き声を忘れてしまって、大声を出して泣くことが出来ない。

 

 

 

そんな時は、いつも此処に来た。

なんか、安らげるってゆうか、優しい感じがするから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの?」

 

 

突然掛けられた声に驚いて、急いで振り向いた。

全く気配がつかめなかったし。

そこに居たのは、俺と同じ金髪の背の高い男の人だった。

 

 

「ねぇ、どうして泣いてるの?」

 

 

「泣いてないってばよ?」

 

 

俺が笑って言えば、その人は逆につらそうな顔をした。

 

「嘘、涙は流れてなくても、此処は泣いてるでしょ?」

 

しゃがんで、トンっと、俺の胸を指で軽く押した。

息が止まるかと思った。

 

だって、そうだったから。

心ん中がもやもやして、どうしようもなくて、ずっと泣いてた。

 

 

「我慢しなくても良いよ。此処には私達二人だけだから。思いっきり泣きなさい。」

 

初めて会った人なのに、すっげぇ温かくて、すっげぇ優しいの。

その人の言葉が、俺の涙腺を見事に壊してくれた。

 

涙が、顔を伝って地面にしみ込んでいった。

全然止まんなくて、ちょっと焦った。

 

 

 

 

「声を出してなくと、すっきりするよ?」

 

俺を抱きしめてくれた。

初めての事で、ホントにびっくりした。

自分のベストが濡れるのも気にしないで、抱きしめてくれた。

ソレが嬉しくて、また涙が出てきた。

 

けど、やっぱり、声は出てこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がついた時には、俺は自分のベッドの上で寝ていた。

 

「あ・・・れ?・・俺、いつ戻ってきたんだってば?」

 

 

自分で戻ってきた記憶が無いから、多分、あの人が連れてきてくれたんだと思う。

だって、手には中忍以上の人が着るベストがあったから。

 

返さなきゃと思うけど、誰なんだかもわかんなくて、ずっと唸っていたら、ベストの中が見えた。

そこには、名前が小さく書いてあった。

 

 

 

「うずまき・・・・・注連縄?」

 

この里に俺と同じ苗字を持った人はいただろうか?

 

ふと、胸ポケットが膨らんでいるような気がして、中のものを手にとって見た。

 

そこには、達筆な文字で

「ナルトヘ」って書いてあった。

 

この里で、ナルトって名前は俺だけ。

前になんかで調べて、覚えてる。

 

 

恐る恐る、封を切った。

 

 

 

 

 

 

_______ナルトヘ_______

 

 

この手紙を読む頃には、相当大きくなっているんだろうね。

君の成長をこの目で見たかったよ。

 

 

お母さんに似て、美人さんかな?

それとも、私に似てくれたのかな?

もう確かめる術は無いけど、もう少し、君と一緒にいたかった。

 

お願いも我侭もいえない立場だけど、本当にもう少しだけで良いから、一緒にすごしたかったよ。

ナルトの声が聞きたかった。

パパって呼んで欲しかった。

 

 

 

 

ごめんね、ナルト。

君に九尾を封印するはめになっちゃって。

力が無くてごめんね。

馬鹿な父親でごめんね。

 

もう、父親の資格も無いけど、最後に笑ってくれた君の顔を忘れないからね。

 

 

強く生きてナルト。

 

 

 

 

ストレスが溜まったら、カカシ君にぶつけなさい。

あの子は私が育てた忍びだから、ストレスの発散くらいの役には立つはずだから。

・・それでも、どうしようもなく、辛くなったときは、森へ行きなさい。

私の血を受け継いでいるから、あるいは見えるかもしれない。

 

 

 

ね、ナルト、君は一人じゃないんだよ。

愛しているよ。

 

 

 

 

注連縄。

 

 

 

 

______ナルトへ________

 

ナルト、強くありなさい。

貴方の父上は立派な方でした。

四代目火影様は貴方の父上ですよ。

 

里の長であっがために、貴方の小さな身体に九尾を封印しなければならなかった。

けれど、貴方が憎くて器にしたのではありません。

あの人が初めて泣いたのです。

 

ナルトに九尾を封印しなければいけないと、まだ、私の中に居る貴方に向かって

何回も何回も謝りながら、泣いたのです。

 

 

そのことを忘れないで。

 

 

辛ければ息抜きをしなさい。

ずっと気を張り続ければ、いつかは切れてしまいますよ。

貴方の父上は、息抜きの天才で、右に出るものは居ないとまで言われた御仁です。

 

柔軟な心を持っていきなさい。

 

 

貴方もいつか大きな夢を持つことでしょう。

くじけないで、あきらめないで、最後までやり遂げなさい。

 

貴方のことを上から、父上ともども見守っています。

大丈夫、母さん達が付いていますからね。

そのことを思い出して。

 

 

愛しています。

 

 

 

母、 鳴海

 

 

 

 

 

 

手が震えた。

俺にもきちんとした親がいたんだ。

立派過ぎるくらいの親が。

 

愛しているなんて言われたこと無かった。

それだけで嬉しかったのに。

ベストを握って暫く泣いた。

 

 

 

少しして気が付いた。

俺、声を出して泣いてる。

久しぶりのことで、すっげぇ戸惑ったけど、どうしても声を抑えることが出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナルト!!!」

 

 

 

カカシ先生が、窓からいきなり入ってきた。

 

 

「ナルト、どうしたの?!」

 

 

けど、先生が入ってきても泣き止むことが出来なくて、それどころか

先生にしがみついて、声を上げて泣いた。

 

 

 

 

 

「ナルト?・・・・・・どうしたの?」

 

「うっく・・・・・ひっ・・・・こ・・・れ・・・。」

 

 

 

先生の優しい声にちょっと落ち着いて、握っていたベストを出した。

俺の手からベストがゆっくり離れていった。

 

 

先生は、俺をソファに座らせて頭を撫でくれた。

親が居たらこんなことしてくれたのかな?

 

 

 

 

先生がベストを持ったまま、キッチンへ行った。

 

 

 

 

 

 

ガチャン!

 

 

 

 

 

 

 

ガラスの割れる音がしたと思ったら、先生が真っ青になって走ってきた。

 

 

 

 

 

 

「ナルト!!コレ、コレどこにあったの?!!」

 

 

鬼気迫る感じで言われたから、俺びっくりして泣き止んだ。

 

 

 

 

 

「昨日・・・・森の奥で会った人の着てたヤツだってばよ。」

 

 

「・・・・どこの森?」

 

 

「昨日の任務で使った森だってば。」

 

 

 

 

 

 

 

急に黙っちゃって、暫く口を利かなかった。

その静かなのが嫌で、声を出したのは俺だった。

 

 

 

 

「・・・・・ねぇ、先生?俺の親って・・・・・・四代目火影なの?」

 

 

「!!なんで?!!」

 

 

いっつもは何を考えているか分からないのに、今日はやけに取り乱している。

俺が手紙を出せば、息を吸ったまま固まっちゃった。

 

 

「先生?それ本当?俺が四代目の子供なの?それとも、勘違いで別の人なの?」

 

「・・・・・ナルト・・・・コレは?」

 

「そのベストの中に入っていたんだってばよ。」

 

 

神妙な顔して、俺の目をじっと見ていた。

 

 

「ナルト、その人の特徴って言えるか?」

 

 

 

 

頷いて目を閉じた。

 

 

25歳くらいで、金髪の青目だったってば。身長は先生よりちょっと大きい・・・かな?」

 

 

言い終えると、いきなり担がれて外に連れ出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くして、風が止んで先生が止まった。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・ナルト・・・・あの写真・・・・見えるか?」

 

「?」

 

 

 

降ろされて、先生が指差した方を見た。

心臓が掴まれたと思った。

息が出来ない。

それでも、なんかすっげー温けぇの。

 

 

 

「あ・・・れ・・・・、昨日の・・・・・。」

 

「・・・・・ナルト。あの人はな、四代目火影様。お前の父親だよ。」

 

「そっか、俺にも・・・・・親が居たんだ・・・・・化け狐じゃなかったんだ・・・・・。」

 

また、目から雫が零れた。

先生にしがみついて、わんわん声を出して泣いた。

それを先生は、受け止めてくれた。

優しく背中を摩ってくれて、抱っこしてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

「何事じゃ!!」

 

 

じいちゃんがドアを壊しそうな勢いで開けてきた。

そして、俺を見て止まった。

 

 

 

 

 

 

 

「ナルト・・・・お主・・・声を出すことが出来るようになったのか?」

 

「三代目・・・。」

 

 

 

先生がベストと手紙をじいちゃんに渡した。

じいちゃんはそれを受け取ると、固まって動かなくなった。

 

「カカシ、どこに隠し持っていた。」

 

「私じゃありませんよ。ナルトです。昨日本人が直々に渡されたそうです。」

 

 

 

何を言っているか分からないと顔に書いてあったから、ちょっとだけ笑って

ちゃんと説明した。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・って言うことなんだってばよ。」

 

 

手紙から顔を上げて、俺の方を見ていきなり頭を下げた。

 

 

「うえ?!じいちゃん!?何してるってば!頭、上げてってばよ。」

 

「ナルト、本にすまんかった!!火影のことは知らせる訳にはいかんかったのだ。

お主には九尾の狐が封印されていたために尚更じゃ。

しかし、こうやって本人が出向いたとなると、もう黙っておくことはできまい。

あやつも、相当頭にきておるようじゃ。カカシ、お主も覚悟せい。

死んでも力は衰えておらんようだぞ。」

 

 

 

先生は真っ青になって、固まった。

乾いた笑みを浮かべながら、震えだした。

 

 

「ま・・・まさか・・・いくらなんでも・・・。」

 

 

「忘れたかカカシ。あやつの力は見えぬ物が見えるのが一番恐ろしい力だったことを。」

 

「あ”!!」

 

 

 

何のことか全くわかんなくて、首を傾げていたらカカシ先生の後ろに

昨日の人・・・俺の父さんが現れた。

 

 

「あ!昨日の!」

 

 

何気なに言ったのだが、じいちゃんとカカシ先生が急いで振り向いた。

その人のことを確認すると、二人はタラタラと汗を流した。

 

 

 

『三代目?カカシ君?ウチのナル君がお世話になっていますネェ。言いたいこと、分かります?』

 

 

 

ちょっと考えたら可笑しいことに気づいた。

俺の父さんと母さんは死んでるはずなのに、どうして見えるし、しゃべれるんだろうなって。

 

 

「先生!貴方死んでるのに、何で俺たちに見えるんですか?!!」

 

『嫌だなぁカカシ君。ナル君をアンテナに見えるようにしたんじゃないか〜vv』

 

 

 

 

 

どういえば良いか分かんなかった。

今まで父さんなんていったこと無かったし。

俺は狐だって言われてたから。

照れくさくて、どうやって声を掛けて良いか分かんなかったけど

どうしても、昨日のお礼が良いたかった。

初めて泣くところを与えてくれた人だから。

初めて愛してるって言ってくれた人だったから。

俺に泣き声を思い出させてくれた人だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・あ・・・・あの!」

 

 

 

 

 

皆の目がこっちを向いてちょっと恥ずかしかった。

 

 

 

 

「あの・・・・昨日は、ありがとう御座いましたってば。今まで、誰も泣いて良いって言ってくれたこと無かったから。

それに、嬉しかったです。俺のこと愛してくれて。今まで、何回も死のうって思ったってば。狐って虐められて、何回も死にそうになって、

だったら死んだほうが楽になれるかもって。その度に止めてくれたってばね?

昨日抱きしめてくれたときの感じが、その時にそっくりだったんだってば。

優しい感じはするけど、その中に泣きそうな感じがしたんだってばよ。

死のうとしてごめんってば。そんで、ありがとう・・・・・・・・・・・・・と・・・・・父さん。」

 

 

 

 

今まで黙って聞いていた皆が、動き出した。

父さんがカカシ先生の中に入って、俺の方に近づいてきた。

 

「う・・・わ!」

急に視界が揺れたと思ったら、抱っこされてた。

 

 

 

 

 

「大きくなったねぇナルト・・・・あのときの軽さが嘘みたいだ・・・・ごめんね。

本当にごめんね。お前になんて封印したくなかった。親子で仲良く暮らしていたかった。

ナルトの成長をこの目で見てみたかったよ。これからの成長だって傍で見て行きたい。

けど、それが出来ないんだ。ごめんね。辛い思いをさせたね。寂しい思いをさせたね。

本当にごめんね・・・・。でも、生きて欲しかったんだ。わがままを言ってることは分かってる。

けど、どうしても生きて欲しかった。この里で英雄になって欲しかったんだ。」

 

 

 

 

半分くらいから、父さんの声(今はカカシ先生の声)が震えてきて俺の肩に顔を埋めて

泣いてた。昨日の俺と、全く逆の状態だった。

 

今の言葉の全てが温かい。

言ってもらえなかった言葉。

欲しかった言葉。

 

 

 

 

 

 

 

父さん、ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫く泣き合って、父さんは帰っていった。

「また会えるよ。同じところに着なさい。母さんも居るから。」

 

そう言ってくれたから、俺は頷いて手を振った。

 

 

 

これからはもう大丈夫。

死のうなんて思わない。

胸を張って生きていこうとおもう。

父さんの名に恥じないように。

母さんに認めてもらえるように。

俺の名に誇りを持って。

 

 

 

強く生きて行こうと俺はこの日に誓う。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ひっさびさのナルト小説です。

書きながら泣いていました(ぇ

こういうパパだったら、いいですよねvv

 

 

2005/2/25