その内容は、今まで初代以外は耳にした事のないものだった。















転生













































時は魔国暦820年。

まだ、魔界が出来てからそんなに時間は進んでいない。

魔界は、人間界のように多種の民族で出来てはいるが

人間界のようにバラバラではなく、全て一続きの大陸になっている。

大陸も大きく、自慢の翼を持ってしても世界を廻るまでは10年以上も掛かるとされている。

その魔界には一人の王が立っていて、魔界の全てを統一していた。

その王の名は「

初代王にして、魔国の創立者。

の絶対な力は魔国全土の憧れと共に、他界の恐怖の的となった。





最初に魔界に手を出したものは「天界」

当時神の位置にいた「ランディス・ゴッド」は右腕である「ルシファー」を先頭に

魔界に戦争を仕掛けに行った。

しかし、自ら赴き天界軍を全滅させた。

その圧倒的な強さは、まるで神を赤子でも扱うように捻り潰した。



『雑魚が束になって掛かってきても、所詮は雑魚。主が出てこなければ、どうやって指揮を執るのだ?』



そう言ってランディスを神の座から引きずり降ろし、ルシファーを自分の側近として傍に置いた。

最初は抵抗したルシファーも、鮮やかな指揮の執り方や、魔国全土の方向性、全てを難なくこなす

に惹かれていった。

ルシファーは自らの血を飲み、魔女と交わって白の翼を

黒へと染めた。

長かった金の髪は切り取って、戦場へと散らした。





それを大いに気に入ったは、自らの手でルシファーを育てた。

その甲斐あって、ルシファーは立派な魔界の戦闘員。

の右腕となった。







そして、その噂を聞きつけた「ミカエル」はルシファーを天界と魔界の間に呼び出し

もう一度、天界に戻ってきて力を合わせてを倒さないかと持ちかけた。

しかし、ルシファーの返事はNOだった。

天界の神など信じることが出来ない。

そう言って、ミカエルの翼を切りつけた。

片翼を切られたミカエルは、絶望と憎しみと魔王に対する嫉妬から

人間界に魔王との戦いを持ちかけた。

まんまと乗せられた人間界は、魔界に切り込んで行った。

武器を使う以外の能力は念だけ。

特殊な力を持つ魔物たちには適わなかった。

しかし、そこに一つの部族が乗り込んできた。

その部族の名は

人間界に住まう、人間以外のもの。

魔界や天界のようなところに居ても可笑しくはない部族だ。



は今までに見たことのない戦闘スタイルで

魔族に挑んでくる。

力の程は五分と五分。

初めて見る攻撃、武器どこを分析していいものなのか、全く検討が着かない。



そして、の長とが激突した。



巧みな魔術で相手を寸でのところまで追い込んだが、光の反撃を食らってしまった。

魔界には光がなく、陽光は肌を溶かしてしまう。

しかし、自ら爛れた部分を引きちぎり

血液を沸騰させ、魔の血を最大まで覚醒させた。

留めなく流れる血を使い、魔方陣を描き魔獣を召喚する。

全てのものをなぎ払う魔界の劫火、魔界の中にあって魔国よりも深いところにある

地獄の門をも召喚する。

地獄の門を潜ったものは、二度と出る事の出来ない苦痛に見舞われる。

劫火に焼かれ、中の住人に引き千切られる。

その激痛は想像を軽く超える。

しかし、千切られた部分から又再生し、死ぬことが出来ない。

慣れることの無い痛みの中にで、誰かを恨み続けなければならないのだ。



が長に一撃を食らわすと、長は左肩から片肺を失った。

止めをさそうとしたが、光をまともに目に食らったせいで逃がしてしまった。





族は大きな木に光を集め、その光で魔族を全滅させようとしていた。

長はあれから直ぐに死んだ。

魔族の弱点を言い、息子に長を引き継がせた。

しかし、まだ器量の無い長は光を集めていた時点で

魔族に気づかれ、計画を潰された。



父親を殺された恨みと、計画を潰された悔しさから

魔界ごと吹き飛ばす事を考えていた。















































そして再度、長同士がぶつかった。

けれど、は何も攻撃をしなかった。





―――
『サタン、このままでは魔界と人間界の間に歪が出来てしまいます。

  余り長い時間を戦闘に使いすぎました。』



ルシファーは、互いの界を繋ぐ扉に大きな歪が生まれると予測した。

それも踏まえたうえで、戦闘に時間をこれ以上かけるわけにはいかないと判断を下した。

 

『そうか・・・・・今までご苦労だったな。』



労いの言葉をかけると、ルシファーは頭を下げた。

そして、一粒の涙を散らした。



『どうか、私もお供させていただけないでしょうか?』

『ならん。お前は私の後継者としてこの城に残り、魔国を治めるのだ。』



言い残し、は姿を消した。









『私は、魔界の禁忌を自ら破った。

 いくら戦争のためとは言え、コレでは皆に示しがつかない。

 あなたの父親を殺したのは私だ。

 あなたは私が憎いはずだ。しかし、私はあなた方が憎い。

 何故魔界に攻め込んできた。何故そっとしておいてくれなかった。

 私達があなた方に何をしたと言うのか。答えてはくれまいか。』



そう言ったの言葉に、長はこう返した。



『何を惚ける!お前達が私たちの世界を手篭めにしようとしていることは知っている!

 その前にこちらから攻め込んだまでよ!!』



は耳を疑った。

魔国を統治はするが、他の界へ侵略するなど持っての他だ。

何よりも、世界に歪が生じて取り返しのつかないことになってしまう。



『誰だ!そんな事をあなた達に吹き込んだ者は!我々は自地に誇りを持っている。

 そして、他界を敬うものとして接してきた。それにも拘らず、何故あなた達の世界に攻め込まなければならないのだ!!!!

 今までもそうだったではないか!扉を開けるときの誓いを我らが破ったことなどあったか!!!!』



余りの剣幕に長は怯んだ。

しかし、剣幕の中に見えた悲しそうな顔が

本当のことを言っている事を証明させていた。



『・・・・・すまなかった。私達は天界に踊らされていたようだ。』



そう言って、兵を引き上げた。







































ミカエルの口車に乗せられた事に気づき、ミカエルの討伐を目的に族は天界へと上った。

しかし、ミカエルは既に息絶えていた。

ルシファーから受けた傷が、死因であった。





それからは天界と魔界、人間界と魔界の扉を封鎖し封印をかけた。

二度とこのような惨劇が起こらないようにと。

そして、見張り番として天界と魔界の間の扉には天界側に天使「ガブリエル」、魔界側に魔獣「サダソ」

人間界と魔界の扉には、魔界側に魔獣「ケルベロス」、人間界側にが着いた。

天界や魔界は老衰して死ぬには長い時間が掛かる。

それこそ8000年から10000年の月日を費やさなければならない。

しかし、魔界から出て人間界で生活するには、人間と同じ時間しか生きられなくなった。

人間の女と交わったからである。



最初は族が見張ると申し出てくれた。

族は10年で1年のペースで年をとる。

人間界に暮らすモノとしては異例の存在だ。

話を聞けば、元々人間とは族のことを指していた。

しかし、今では族よりも突然変異で生まれたモノの方が割合を占め、

そのモノたちを人間と称するようになった。



『私たちの犯した過ちをコレで拭える訳ではないが、私たちは他の人間達よりも長生きする。

 伝統や、そういったものは長く残るんだ。だから、私達が門番に付こう。』



しかし、もしもの事を考えると魔の血を持つもの達のほうが、いいと判断したのだ。



『有難う、しかし、もしもの事が無いとはいえない。だから、此処は私の血を継ぐ者に護らせるよ。

 そして、私は此処の初代門番だが、20代目になったらもう一度生まれ変わって、この地に降り立つ。

 その時に今一度会おう。』





そう言って、族はと別れた。











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久々のUPです。

何か、話つながってないし・・・・・・・・。



2005/06/05