チュンチュンチュン。
小鳥の囀りと朝日の眩しさでは目を覚ました。
愛しい人
「ん・・・。」
目を擦りながら、隣にある体温に抱きつく。
体温の主もやんわりと抱き返してくれる。
この瞬間がにとって至福に時だ。
「おはよう、。」
チュっと軽い音がしておでこに柔らかい感触。
へにゃっと微笑んで、『おはよう』と返す。
「今日はやけにお寝坊さんだね。」
「だって・・・昨日遅くまで本読んでたから・・・。」
くぁ〜っと小さく欠伸をかみ殺す。
それに苦笑しながら、さらさらの髪をゆっくりと梳いてゆく。
長く細い指から零れ落ちる髪が光に透かされて淡くキラキラと光る。
うっとりと眺めながら、髪にもキスを落としていく。
「・・・・アスラン起きるの早いよぉ・・・」
ちょっと頬を膨らませて上目遣いで見れば、微笑んでゴメンと返す。
「だって、の寝顔が余りにも可愛かったから。」
恥もせず、淡々と言ってのける。
それに対しての顔は真っ赤だ。
「もぅ!」
掛け布団を頭まで引き上げて隠れる。
だが、その抵抗もむなしく簡単に剥ぎ取られてしまった。
「そろそろ起きようか。」
ベッドから起き上がってお互いに着替え、モーニングコーヒーを飲みながら
他愛ない話に花を咲かせる。
もっぱらアスランは聞き手に回って相槌を打つ。
昨日散歩に行ったときに小さなタンポポが咲いていた事
窓を開けると暖かい風が入ってきて、春が近づいている事
新しいレシピを考えた事
お菓子を上手に作れるようになった事
話している時のの顔をアスランは満足そうに見る。
それこそ【愛でる】という言葉が似合いそうなくらい優しい顔で。
「、ドライブにでも行こうか?」
「え?!いいの?」
「ああ、今日は一日オフだからね。」
「やった!アスラン大好き!!」
抱きついて、直ぐに離れた。
「じゃあ、準備してくる!先に車乗っててね!」
パタパタと足音を響かせ部屋へ戻って行った。
「アスラーン、お待たせ。」
大人っぽい雰囲気をかもし出す服を纏って
再びアスランの前に降り立った。
上は白のブラウスでいかにも純白という言葉が似合う。
下は黒のスラックスでカッコ良さが際立つ。
「似合うよ。じゃぁ行こうか。」
「うん!」
ゆっくりと流れる時間の中で二人は思う存分過ごした。
笑って話して驚いて、このまま時間が止まれば良いと思う気持ちはシンクロする。
しかし時間は無常にも過ぎ、とうとう夕日が地平線のさざ波の向こうに消えた。
「・・・・行こっか。もぅ日、暮れちゃったし。」
「そうだな・・・・・夕食くらい外で食べていかないか?」
アスランはを車に乗せ、暫く走った。
着いた所は小高い丘の上のレストラン。
隣には小さなお店があった。
「、着いたよ。」
ドアを開けて手を差し伸べる。
その手をしっかりと掴んで、車から降りると突然目隠しをされた。
「ちょ!アスラン!?」
「しぃ・・・もうちょっと待って。取って置きを見せてあげるから。」
耳元で呟かれ、顔を真っ赤にさせておとなしくなった。
カランカランとドアベルの音がして、女の人の声がした。
「マディール、この人が今日の主役だ。一番綺麗なのを頼むよ。」
「お任せ下さいザラ様。」
シュルと布が擦れる音がして目隠しがとられた。
ゆっくりと目を開けてみれば、そこには5・60代くらいのおばさんがにこやかに笑っていた。
「まぁ、お美しいお嬢さんですこと。ささ、此方へどうぞ。」
マディールに連れられ奥の部屋へと入っていった。
「綺麗なアメジスト色の瞳ですわね・・・・でしたら・・・・・・此方のほうがよろしいかしら?」
あれよこれよという間に6着ものドレスを、着せ替え人形宜しく着替えさせられた。
その間も、違う、今一とうんうん唸っていた。
「これだわ!お嬢さんこれをお召しになってみて下さいな。」
手渡されたものは、ピジョンブラウンのピッタリとしたドレス。
左側には大きなスリットも入っている。
一言で言えばセクシー系。
「あ・・・・あのマディールさん・・・・これは?」
「あら?お聞きになっていらっしゃいませんのね。隣のレストランに入る際にはドレスにタキシードが義務付けられていますのよ。」
話を聞けばアスランはすでに着替えて待っているという事だった。
それを聞いたは急いで着替えアスランの元へ行った。
「ア・・・アスラン・・・似合う・・・かな?」
照れながらアスランの前に出て行った。
長い髪は束ねられ、後ろからアップにしてある。
前髪も自然体に分けて数箇所ピンで留めた。
出来栄えにアスランは満足そうに笑った。
「似合うよ、とっても。」
エスコートをするように自然に腕に間隔を持たせ
の腕をそこに滑り込ませた。
「マディール、君に任せて良かった。」
「ホホホ、なんとも嬉しいお言葉。これからもご贔屓にお願いいたします。またのご来店、心よりお待ち申し上げております。」
マディールが頭を下げると、アスランはを引き連れてレストランに向かった。
「ザラ様、お待ち申し上げておりました。どうぞ此方へ。」
ボーイに先導されて、大きな窓のある個室に入った。
テーブルは窓のすれすれに設置されており、外の景色を楽しむことが出来る。
「、見てご覧。」
促されて外を見ると、声にならないほどの美しい夜景が眼下に広がっていた。
部屋の照明が限界にまで落としてあって、夜景がより鮮明に見ることが出来る。
「さぁ座って。」
椅子を引いてを座らせる。
向かいの席にアスランも腰かけた。
ディナーが運ばれてきてた。
全てフルコースものだ。
満足そうに頬張って腹を満たした。
食後にゆっくりとシャンパンを傾けていると、アスランが胸ポケットから何か取り出した。
小さな箱で回りに薄くファーが付いている。
「・・・・・左手出して?」
「?」
スッと手を取られ裏返しにして、薬指にキラリと光る物が嵌められた。
「!・・・アス・・・ラ・・・。」
「、誕生日おめでとう。」
時計を見ればもう12時を回っていた。
今日はの誕生日。
誕生日を祝ってもらったのは初めてではないが、
心が熱くなった。
の一番好きな笑顔で、おめでとうと言ってくれた。
そのことが、何よりのプレゼントだった。
「ありがとう。」
にっこりと微笑み返せば、アスランも笑ってくれる。
そして、もう一つ。
箱の中を見たら、一枚の紙が入っていた。
その内容は、
「私と結婚してください。」
嬉しすぎて言葉が詰まって出てこない。
口元を押さえてアスランを見れば真っ赤になって横を向いていた。
「直接言うのって・・・恥ずかしくてさ。」
滅多に見ることの出来ないアスランを見て、
自然と口元が緩んだ。
「アスラン・・・・アスランの声で聞かせて?」
は静かにアスランの言葉を待った。
アスランは一つ大きな深呼吸をして、まっすぐ見つめて言った。
「さん、私と結婚してください。」
は一つ大きく頷いた
「はい、喜んで。」
アスランもも忙しい身。
それ故に結婚式は先送りになってしまうが、婚約者としての位置は誰にも譲らないものとして
お互いの絆を強くした。
の指にはアスランから送られたマリンブルーのエンゲージリングが嵌っている。
式は、この石の月になってしまうけれど
それまでには、お互いもっと大人になって素敵な夫婦になろうと約束を交わした。
Happy birthdayからHappy weddingまで、あと 365日。
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きゃーーーーーーーーーーーー!!
ごぉーめんなさぁい!
私日本語わぁかりぃませぇん!
本当に、わかんないです、
ごめんなさいお姉さま!
いかがでしょうか?
遅くなりましたが、二本目です。勝手に婚約させてしまってごめんなさい!
結城 淳
2005/03/06